2009年5月のメッセージ

中条きよし

思い起こせば一年前、「ガソリン税」の暫定税率を延長する法案を、公明党と自民党が「強行採決」しました。時のソーリは40歳まで石油会社のサラリーマンだったので、道路特定財源から一般財源に変えてまでガソリン税を維持されるとは思いませんでした。彼の理由は二つあって、一つ目は「ガソリン税の暫定税率を廃止してしまうと、国民生活に重大な影響が出る」です。ガソリンの暫定税率を続けなければ国の財源が足りなくなって国民生活が破綻する、これはまさに脅しでです。今のソーリになら似合うかもしれないけれど、前のソーリには似合いませんでした。もうひとつは、暫定税率は「地球環境対策の観点からも必要」と言う理屈です。安いガソリンで二酸化炭素の排出を助長していいのか」、一般財源化したガソリン税率を廃止すれば「環境問題の取り組みを真剣に考えている国々から考えれば全く逆行」とまで発言されました。洞爺湖サミットで「低炭素革命」を提言し2050年まで二酸化炭素を半減するのだ、という気概に溢れていました。


ところが最近、土日の高速道路はどこまで走っても1000円という制度が始まりました。旅行に電車やバスを使わず車に乗って下さい、と言うのです。お陰でこの連休、日本国大どこへ行っても渋滞です。みなでガソリンを浪費し二酸化炭素をまき散らしています。環境問題や低炭素革命はどこへ行ってしまったのでしょう。ソーリ大臣が別の人になったら前の人が言ったことは忘れてしまったのでしょうか。環境なのか経済なのか、節約なのか無駄使いなのか、をついてはいけませんコロコロと言うことが変わってはいけませんね。


さらに思い起こして、もう一年前。別の辞任ソーリが年金行方不明問題で、「3月までに最後の一人までチェックして、必ずお支払いします」と言っておられました。これもすっかり忘れてしまったのか、いまのソーリも何も言われません。殊の外言葉の軽い今のコーロー大臣は、その一年後にトーンダウンして「3月までに名寄せを完了させる」と言いましたが、これも3月が過ぎてでした。コロコロと発言を変えるのは、よくないですね。


郵政民営化で政権を取った時の総務大臣だったが今ソーリになって、「私は本当は賛成ではなかった」。アルカイダの友達の友達は「すべて見直しの対象ということで合意している」、郵政民営化に反対して自民党を離党しその後賛成に転向して自民党に戻った女性大臣は「見直しは当然やるべきだ」。ネコの目も付いて行けないコロコロ。あのコイズミ選挙は何だったのでしょうか。選挙公約などまったく気にならないようです。


小さな政府にして地方分権して国の大赤字を解消するって約束してくれたのに、百年の一度の危機だとか勝手に盛り上がって百兆円の無駄使いを補正予算し、高速道路をまた造り出す。一人1万2千円減税ではなく、我々の税金を給付と称して2兆円の無駄使い。誰に借金しているのか、分かっているのかしら。


北朝鮮がミサイルを発射したと発表したと思えば、誤報。「3.5島で返還交渉をまとめたい」と言ったのに、次の日にはそんなことは言っていないと言う。「通常の季節性ワクチンの製造を一時停止させて、豚インフルエンザのワクチン製造を優先する」と張り切って発言して、翌日に平気で全面撤回したのは、またあのコーロー大臣。実に軽い。言うことがコロコロ変わります。


ザイム大臣。ローマのG7の記者会見の席で泥酔して、醜態を世界に見せてしまいました。その後「ごっくんはしておりません。グラス一杯飲んでおりません」と言う。記者会見の15分後にバチカン美術館で美術品に素手で触って、柵を越えて警報を鳴らしてラオコーン像の台座に座ってたらしい。これも一度謝罪した後に「警報はなっていない」と否定して、そのがばれて辞任。コロコロ平気で前言を撤回する。実に軽い。


同じ酔っぱらいでも、草彅君は春うららの檜公園で人のいない未明に裸になってしまいました。素直にやったことを認めて謝ったのは、ザイム大臣と大違いです。も誤魔化しもコロコロも無しの爽やかさで、好感度アップです。ここでもまた、あのアルカイダの友達の友達が出てきて、「最低の人間だ、絶対許さない」と攻撃しました。家宅捜査までした警察も、やり過ぎでみっともないね。ストーカーや嫌がらせに悩んでいる人が警察に助けを求めても動かないのに、家宅捜査ですか。

アルカイダ友達の「最低の人間」とか「絶対許さない」とか途中から言い換えた「最低の行為」というのは、殺人などの凶悪犯罪に使う言葉じゃあないですか。ハダカ、いいじゃないですか。海外にはヌーディスト・ビーチなんてのは、よくあります。ソーリ大臣もソーム大臣もコーロー大臣もザイム大臣も、変質のダークスーツを脱ぎ捨てて、檜公園でハダカになってみられてはいかがですか。きっと、自由になれますよ。警察はそこで犯罪が起きないように、ヌーディストたちを守ってあげてはどうでしょう。先月の私のメッセージは、まさに「しがらみや荷物を捨てて自由になりましょう」でした。

民主党にオザワさんの代表交代論が出ています。これまでにも、一生懸命真面目に代表をやっていたカンさんやマエハラさんを今回と同じような手口で代表辞任に追い込み、支持者をがっかりさせてくれました。今回も同じパターンです。選挙を経ずにコロコロ、コロコロと代表を変えるのなら、この政党も自民党と同じです。

日本には「も方便」なんて言葉があり、日本人はに寛容です。でも嘘つきは閻魔さんに舌を抜かれますので、十分ご注意下さい。折れた煙草の吸い殻であなたの嘘が分かる人もいます。が許されるのは4月1日、エイプリルフールだけです。

というわけで、先月4月1日の私の今月のメッセージは嘘でした。騙されたいとが多いのに驚きました。4月1日と7回赤で書いたのに、私のサバティカル宣言に騙されてくれた皆さん、ありがとう。SK




なお念のため、「嘘から出たまこと」という諺もあります。

写真は松江、宍道湖の夕日@島根県立美術館前にて

Copyright © 2002-2009 河田 聡 All rights reserved.