2010年お正月のメッセージ

少子高齢化はいいことだと思う、、、。


日本に、ようやく希望の持てる時代が来つつあります。市民の一票一票がついに時の政権を転覆させ、長年の間に構築された様々な既得権益のシステムが破壊されていきます。明治維新もきっとこんな感じだったのではないでしょうか。当たり前のように権力を振るっていた人たちが、追われていきます。最後の抵抗勢力である地検特捜部は新撰組、時代の変化について行けない朝日新聞は西郷隆盛なのでしょうか。


デフレや非正規雇用、円高等の現象も、新たな制度における希望の芽かもしれません。特に少子高齢化については、日本人はもっと「うきうき」としてもいいのではないかと思います。お正月の新聞記事によると、昨年の日本の人口は7万5000人の自然減だそうです。いいじゃあないですか。これまで、日本の人口はちょっと多すぎたのです。1億2千万人を養うための食料を生産する広さは、日本にはありません。いまさら「産めよ増やせよ」の時代ではないでしょう。地球温暖化と同様、足し算と1次式だけの単純なリニアモデルによる人口半減の予測も多分当たらないと思います。


少子化、いいじゃあないですか。少子化なら、若者に失業の心配はなくなります。大学の定員が割れたって構わないでしょう。少子化だと子供達の将来の年金負担が大きくて可哀想、という議論があります。自分たちが働くのを止めて子供達だけに働かそうという、身勝手な論理です。元気で長生きするのなら、年金を貰わずにみんなもっと働けばいいでしょう。子育てが終わったのなら高い給料は要らないし、子だくさんでなければ教育費も少なく済んだはずです。


年寄りが増えるからといって、病人が増えるのではありません。子供だって若者だって、病気になります。長寿社会とは寝たきり老人の増加を意味するのではなく、元気なお年寄りが増えることを意味するのです。働けるお年寄りが増えるのです。仕事ができることは社会に必要とされるということであり、嬉しいことです。働けるのに働かず、若者に働かせて年金を貰って生き延びるのではなく、働いて税金を納めて社会に貢献できれば幸せでしょう。


子供人口は非労働人口であり、大人人口は高齢者も含めて労働人口です。子供が減って大人が増えると、労働者人口は増えるはずです。子供が増えて大人が減ると、労働者人口は減るはずです。今のモデルは、たとえ元気でも60歳、65歳になると仕事を辞めて、働かずに年金をもらうというモデルです。高齢化社会は、比値が長生きする社会。世界中の憧れです。早死にする社会の方が良い社会ではありません。元気で長生きできることは、素晴らしいことです。


アメリカやイギリスの大学や会社では、70歳になっても80歳になっても元気で働いておられる人が大勢おられます。年齢でもって一方的に仕事を奪うことは年齢差別であるとして、対年制度は米英では認めらないからです。年金受給の資格を得れば、いつ仕事を辞めるかのタイミングは自分自身で自由に選びます。日本の大学も一律定年解雇(退職)から退職年齢の自由化・選択の時代に進んでほしいと願うのですが、官僚制度をぶら下げて大学に乗り込んだ天下りがそれを阻みます。


日本の少子高齢化社会への悲観論は、問題設定が間違っています。高齢化・長生きを悲観的に考えるのは、そろそろ止めましょう。少子化・人口減少が問題だと考えるのは、もう止めましょう。いまの年金制度を止めて、年齢による解雇制度を廃止して、元気な年寄りは働いて税金を払って、年金から自立しましょう。財産を持っているお年寄りが納税しない上に年金を貰い、無一文の若者から税金と年金を奪うという今のモデルは終わらせましょう。もっとも、その前にこれまで年金制度が破綻することを知りながら年金を無駄遣いした社会保険庁の元官僚達には、マッサージ機代とグリーンピアの損金と天下りの給料を弁償させるべきです。


ガリヴァーはラグダグ王国で、不死人間ストラルドブラグに会いましそして人は老いると醜くなることを知りました。今の日本はラグナグ王国です。日本社会が高齢者が増えることを好まないのは、高齢者が我が儘だからかもしれません。若者に働かせて自分たちは彼等から年金を奪う。個人個人の問題ではなく社会制度として、年寄りが醜くて邪魔にされるのは悲しいことです。今の年金制度も、政権交代するのがいいと思います。少子高齢化社会が理想の長寿社会であると人々が考える社会へと、政権交代して欲しいものです。


今年は、我が家はお正月のお祝いをしません。年賀のご挨拶も控えさせていただいています。 昨年に義父が他界しました。年金にはお世話になりました。実父の方は半世紀以上前に、年金を一度も貰うことなく現職中に他界してしまいました。私自身もきっと年金を貰うことなく、人生を終わるだろうと思って生きてきました。もし仮に長生きできたなら、そしてできることなら、年金に頼ることなく生きたいと願っています。今の仕事は早めに辞めて、それでも次の新たな人生を求めて、皆に煙たがられながらも元気で生きていければ幸せだと思います。少子高齢化はちっとも悪くないと思います。年をとっても第二第三の人生で、さらに社会に貢献できるのですから。日本の長寿社会を素直に祝いましょう。


今年もよろしくお願いします。SK


追記:1月11日(成人の日)の朝日新聞の「領域侵犯」に元東大総長の蓮実重彦さんがちょっといいことを書いておられました。題して「退職金を無くせ」。そう、この不況に大学教授の定年を65歳までに延長するという最近の動きは、退職金を貰ってそのまま直ちに年金を貰いはじめるという二重取りのような後ろめたさを感じていました。日本航空も、高給を支払い続けた挙げ句に高額の退職金を支払ってきたのが、経営を悪化させたかもしれません。手切れ金ならぬ退職金が破綻を生んだのかもしれません。評判の悪い官僚の渡り・天下りも、超高額の退職金を何度も貰うことが問題です。退職金制度は、転職を不利にします。

 毎月毎年支払われるべき賃金をボーナスと退職金で留め置いて、労働者をつなぎ止めているとも考えることができます。年俸制は退職金分を毎年に支払い、退職の自由度を高める精度でもありますが、日本では導入は非常に遅れています。もし退職時に高額な退職金をもらえないなら、まだ働ける元気な高齢者は、その後も働いて税金を払ってくれるかもしれません。


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